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2006年7月30日 (日)

暗黙の了解

Cimg8151_512 今日は、ホームでプレーオフ第2戦が行われました。みんな試合前からとても気合が入っていたのですが、試合ではそれが空回りしてしまいました。サードのベイクスが3つもエラーをしたり、第1戦で大乱調だった中継ぎの『ウェス』がまたしても大量失点をゆるしてしまったりと、8回を終わって11-4と大差をつけられてぼくの登板となりました。こうなると、究極の敗戦処理という気分でなかなかテンションがあがりません。そして、最初のバッターにホームランを許し早くも1点を失います。その後もエラーが続きランナーを背負いますがなんとか抑えることができました。しかし、1アウトを取ったところであわや乱闘の騒ぎが起きます。ぼくも初めて知ったのですが、アメリカンスタイルの野球には暗黙の了解があり、試合の終盤で大量リードをしているチームが塁に出た場合、盗塁をすることは相手を侮辱する行為になるらしいのです。そして、ぼくがエラーで1塁にランナーを背負った時そのランナーが盗塁したのです。そしたら、キャッチャーのベニーがすごい剣幕でマウンドに走ってきてぼくに何かを言ったんです。でも、そんなルールがあるなんて経験したことも想像したこともなかったので、何で怒っているのか何て言ったのかまったくわかりませんでした。その後、3アウトを取ってベンチに戻ってきたらチームメイトが飛んできてぼくに事情を説明してくれたんです。この場合、バッターめがけてデッドボールを投げるのがアメリカ流のスタイルらしいんです。だから、ぼくが何度首を振ってもキャッチャーのベニーがインサイドのストレートを要求したのは、それをするためだったんですねぇ。なので、さっきベニーが言った言葉は「くそ野郎にデッドボールを当ててやれ!」という汚い言葉だったんです。

そして、その後いつものメンバーでお気に入りのバーに行き、GMのスキャッグスやベニーと今日の試合についてゆっくり話す機会がありました。スキャッグスは、94年にフランスのプロ野球チームでプレーした経験があり、当時の監督やチームメイトにたくさん日本人がいたそうです。だから、日本スタイルの野球を良く知っていて「こういう場合日本では謝るんだろ?でも、こっちではファイトなんだ!」と教えてくれました。また、最近のぼくのピッチングは、変化球でけっこう三振をとっているのに変化球で打たれることも多いんです。それをぼくはどうしてかわからなかったんです。でも、スキャッグスはぼくが忘れていた自分のベストボールは何かについて教えてくれました。彼は「デビュー戦のバットを折ったシーンを思い出せ!お前の一番良い球はストレートなんだぞ。変化球は時々でいいからストレートで押すんだ!」と言いました。その通りなんです。でも、最近のぼくはそのことをすっかり忘れ、変化球で逃げるピッチングばかりしていたんです。だから、ぼくが「分かった。これからはストレートでどんどん押します!」と気合を入れなおしたら、来年もぼくと契約することを約束してくれました。今日バーに行ってみんなと積極的にコミュニケーションを取りお互いの気持ちを話すことで、なんだか今までのもやもやが吹っ飛んだ気がします。だから、今はとてもいい気分で過去最高に飲んでいます。ちょっと気づくのが遅かったけど、今日の経験はぼくに新しい何かを教えてくれた気がします。だから、来年への課題として日本へ持って帰ります。

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