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2007年6月 1日 (金)

プロセス

Cimg7982 今年も早いものでもう6月。1年の折り返し地点に差しかかった。

野球界ではシーズンまっ只中。独立リーグでも続々と開幕を迎えている。

ぼくはまだ日本にいて、自由気ままな生活を送っている。そういえば、去年の今頃は何をしていただろう?ふと、そんな思いが頭をよぎった。

このブログももう1年以上書き続けている。早速、昔の記事を見てみると、去年も契約交渉が上手く行かず日本で6月を迎えていた。

何にも変わってないなぁ‥。なんて思いつつも、カナダに乗り込んだときの記事を読み返してみる。

そういえば、カナダに行ったのも6月だった。ずいぶん昔のような気がする。いつの間にかこの1年で、だいぶ成長したのかもしれない。あのときは本当に切羽詰っていたから‥。

実は、誰にも話していないが、ぼくはカルガリーで一度だけあきらめそうになったことがある。キッチナーのトライアウトで合格し無事やってこれたからよかったものの、あのときは本当にショックだった。そんなことを思い出した。

ことの発端は代理人の一言だった。「すぐにカナダへ行って来い。」新しいメンバーが決まる前にピッチングを見てもらう必要があったからだ。

飛行機のチケットは翌日出発の便。ホテルやレンタカー、行き先の情報はまったくない。バスの運転手に道を聞くが、知らないの一点張りでドアを閉められた。

到着そうそう球団事務所に乗り込んでピッチングを見てくれと頼んだが首脳陣の顔は硬い。チームが決まるまで日本には帰らないと決めていたから、ここがダメなら返るところがないと思った。

未だかつて、あんなに本気で野球に取り組んだことは一度もなかった。ピッチングを見てもらった後も何とかチームに貢献できないかといろいろ挑戦した。

試合が終わった後の広いスタンドを回りごみを拾ったり、選手ひとりひとりの家族チケットを事務所からもらって配り歩いたりもした。もちろん洗濯物だって回収する。

だから、ぼくの練習時間は選手がいないときだけだ。誰よりも早く来て練習をし、バッティングの球拾いをしてグラウンドを空ける。

ロッカーがないから毎日大きな荷物を持ち歩かなければならない。おかげで、買ったばかりのスーツケースが摩擦で壊れてしまった。食事は毎日一食。夢中でやっているから食べるのも忘れてしまう。

そんな日が4~5日続いたある日、グラウンドに出たらコーチがやってきて「やっぱり契約できないから出て行ってくれ。」と言われた。クラブハウスに戻るとチームメイトが自己紹介がてらに声をかけてくる。本当に最悪だった。今からぼくはこのチームを去るのに‥。

とりあえず、電車に乗って家と球場を往復して時間をつぶした。行くところはないし家も車もない。できることはすべてやったと思ったから、本当にショックが大きかった。

言葉が通じない見知らぬ土地に放り出された瞬間、“もう駄目かもしれない”と本気で思った。

あれから1年、やっぱりぼくは成長したんだ。帰国したときは、こんなこと口がすべっても言えないと思っていたけど、今ではなに情けないこと言ってんだと言ってやりたくなる。

そう考えれば、人間は肉体的にも精神的にも成長するってとても難しいことなんだろう。あの経験がなかったら今のぼくはもちろんなかった。

おかげで、今、ぼくのコンディションは驚くほど良い。球もキレるし、冷静に物事を考えられるようになった。

これからもっと多くの挫折を味わい、さらに過酷な状況にぶつかるかもしれないけど、少しでも早くマウンドで投げたい。ただそれだけが今の願いだ。

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コメント

俺はただただ彼の成長をたくましく思う。俺が彼に伝えたかった強さを彼はもう十二分に兼ね備えている。‘‘never give up``(絶対にあきらめるな)Yohにならできるはずだ。こういう文章が書けるようになったことを俺はただただ誇りに思う。

去年どうして俺が飛び込みで勝負しろと言ったのか、またその意味合いを全部受け止めて帰国した。だからこそ今年投げ込むYohのボールには‘‘大きな決意‘‘という最高のスパイスがある。

野球の神様はこれだけの思いを見捨てはしないはずだ。子供たちに大きな‘‘夢‘‘を見せてあげて欲しい。何かをする前に自分の持つ無限大の可能性に気づかずに下を向いてあきらめる子供たちに、世界は自分で変えていけるということを伝えて欲しい。

そして本当に近い将来スクールを創って、そこで子供たちに希望の持ち方を伝えたい。夢(目標)を持って前向きに生きる力強さを見につけて欲しい。子供の持つ可能性は世界の‘‘宝‘‘なのだから・・。

どうか俺のbaby brother に力を分け与えて下さい。一秒でもいいので彼が少しでも早くマウンドに立てるようにみんなも祈って下さい。その思いで必ず彼を早くマウンドに立たせることができるから・・・。

投稿: Yoshi42 | 2007年6月 4日 (月) 00時51分

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