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2008年3月31日 (月)

Countdown begins

Dscn1856 ついに、自分の中でGOサインが出たので、4月7日に渡米することにしました。

現在も籍が残るアンダーソンへ行くか、キャンプ参加の了承をえているフローレンスに行くか、またはセミプロや新興チームなどへオファーを出すかなど選択肢はいろいろありました。

しかし、自分の中では去年シーズン最終戦を終えたあと、自らの結果をふまえ来年はもう一度トライアウトから出直すと決めていたので、今回も独立リーグのオープントライアウトに参加することに決めました。

そして、また今年はこのトライアウトが最初で最後の一発勝負だと心に決めています。

肩の痛みや多くの問題を抱えながら、なんとかギリギリ土壇場で胸を張ってマウンドに上がれる状態になってきました。

このオフシーズンやってきたことが正しかったと証明し、この決断に悔いが残らぬよう全力でボールを投げてきたいと思います。

場所は、カリフォルニア州サンフランシスコとサンノゼです。2年ぶり3度目の西海岸で、立地・気候ともに最高の条件です。

今年も、いよいよ4年目のシーズンが開幕します!

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2008年3月27日 (木)

Body+Translation

5656 先週末は、2日間続けて投げ込みをし、痛みや違和感なく250球を投げることができました。

みなさんの励ましやアドバイスのおかげで、肩の調子は徐々に回復しつつあります。

この冬は、昨シーズン突きつけられた課題や肩痛の克服などでいろいろなトレーニングを取り入れ、自分自身初めての体験や新たな知識をたくさん得ることができました。

そんな中で、今回は、野球選手として、人間として「体ってなんだろう?」と本気で考えさせられたトレーニング、そしてこの肩痛克服に多大なきっかけを与えてくれたトレーニング“PNF”を紹介したいと思います。

PNFとは、Proprioceptive Neuromuscular Facilitationの訳で、日本語では固有受容性神経筋促通法と呼ばれています。

その定義は、固有受容器を刺激することによって、神経筋機構の反応を促通する方法と定義され、末梢神経疾患のみでなく、中枢神経疾患の治療としても用いられることが大きな特徴とされています。

また、固有受容器とは、位置、動き、力の受容器のことで、関節包の受容器、靭帯の受容器のほかに、筋紡錘、腱紡錘、関節上の皮膚の動き受容器をさし、これらの受容器の刺激の方法として関節の圧縮・牽引、筋の伸張、運動抵抗、PNF運動開始肢位などがあげられています。

以上のように、医学的・生理学的な観点からPNFを理解しようとすると私たち素人にはまったく理解できず、また日常生活においてもほとんど馴染みのない言葉だと思います。

歴史的に見れば、1940年代から50年代にかけてアメリカで理論構築され後遺症疾患者に対するリハビリテーションとして開発れたもので、近年はスポーツ傷害もその対象となり野茂英雄投手や松井秀喜選手も取り入れて話題となりました。

PNFの最大の特徴は、もともとリハビリテーションとして開発されたこともあり、基本的には自分は寝ているだけで、プロのトレーナーが体を勝手に操作してくれることにあるとぼくは感じています。

ですから、体を動かす運動でありながら選手は寝ているだけで良いというなんともありがたいトレーニング方法なんです。

では、なぜ一見すると楽にも思えるこのトレーニングが私たちにとってとても重要なのかと言うと、それはこの治療法を理論構築したハーマン・カバット博士の言葉にヒントがあります。

彼は、「人は、生まれながらにしてできることに限りがあると共に、潜在能力が存在する。PNFは、その潜在能力を引き出すための理論、哲学である。」と定義しています。

潜在能力とは、内に潜んで存在する生まれながらにして持った能力のことですが、私たちがその能力を100%発揮して日々過ごしているかと言えば、その答えはNoです。

私たちは、40%~60%の力で日々生活していると言われているからです。日ごろから100%の力を出すと筋肉の損傷が激しくなるため、脳から抑制がかけられています。

例えば、重量挙げの選手と自分を比較してみると、ぼくとだいたい同じ男子69kg級のチャンピオンは、300kg以上のバーベルを持ち上げます。

それに対して、ぼくはベンチプレスでせいぜい60kg程度です。仮に、お互いの体脂肪率や身長が同じだとすれば、筋量はほとんど変わりません。

教科書の上では、筋出力は筋肉の断面積に比例すると言われていますので、私たちは同じ力を発揮することができるはずです。しかし、ぼくたちには5倍以上の差が出ています。

それはなぜか?答えは、ぼくが自分の能力を最大限に発揮していないからです。発揮していないというよりは、できないんです。

筋出力を上げるには、連動、神経、伸縮が上手く機能する必要があります。

体の連動は、投球動作で言えば、下半身で生み出したエネルギーを上手く上半身に伝え、ロスなくボールに伝えるための体の動きです。

神経は、運動神経と呼ばれ、筋繊維と直接つながって筋繊維を動員させる命令を送ります。

筋肉は筋繊維のかたまりですから、多くの筋繊維を動因させられた方がより多くの力を生み出します。

神経は脳からの命令を伝えますから、脳の影響を多く受けます。例えば、好きな人を想像しながら力を入れるのと嫌いな人を想像しながら力を入れるのでは、入り方がぜんぜん違います。試してみてください。

最後は、筋肉の伸縮です。筋肉は自主的に縮みますが、自主的には伸びません。弛緩と言ってリラックスしたときにだけ伸びます。

ですから、伸張反射と言って、伸ばした筋肉をすばやくもとに戻し力を発生させる動きが必要になります。

ボディビルダーのように太く硬い筋肉では早い球を投げることはできません。

これらの要素をトレーニングできるのがPNFストレッチです。

トレーナーから正しい姿勢や体の使い方を学ぶことで体に連動が生まれます。そうなると、操り人形のように腕を操作されただけで、勝手に骨盤が動き足がつられて前に出て行きます。

また、トレーナーに決まった動きを導かれることで神経がその命令を覚え、筋肉がその動きを覚えます。そして、筋繊維を総動員するための神経伝達をコントロールすることも可能になります。

そして、筋肉の伸縮です。重い負荷を背負って終止筋肉を硬直させるのではなく、輪ゴムのようにグッと伸ばしてあげると自然に戻って行くように戻るときに負荷を抜いてあげます。

すると、例えばピッチングのテイクバックのようにグッと後に腕を引き付け筋肉を伸ばしてやると勢い良く戻り腕が勝手に前へ振られます。

こうようなことを目的としてPNFを行っていましたので、言いかえればこのようなことを意識しながらピッチングができるようになったんです。

トレーニングをする前の準備、マウンドに上がる前の準備、人間として体を適切に使ってあげるための準備をPNFから学びました。

毎週一度しかない貴重な休みをぼくのためにボランティアで見てくれているトレーナーをみなさんにも紹介したいのですが、残念ながら仕事の関係上それはできません。

でも、ここで言いたいのは、ぼくは彼を心から尊敬しています。

仕事中はもちろん遊んでいても、ときには研修中?(笑)でも勉強を欠かさず、常に何かを学び取ろうとする姿勢は見習うべきことだと感じていますし、そう簡単にできることではありません。

ゆくゆくは彼流の新しいトレーニング理論を作り出そうという目的意識をもって接してくれているので、新たな発見の参考になればと毎日与えられた課題をこなすことで恩返ししています。

トレーニングが終われば、博多弁を話すやさしい気さくなお兄さんです。いつも一緒にいてとても楽しくトレーニングができとても幸せです。

彼の哲学は、“トレーナーは翻訳者”です。体で何かを感じることにはすぐれたアスリートも、それを言葉で表現するのはなかなか難しいものです。

彼に、その漠然とした気持ちを伝えるとすぐに分かりやすい言葉で翻訳してくれ、その問題を解決するための方法を与えてくれます。そして、体で体験させてくれます。

コマネチだって、そんなの関係ねぇだって、アホの坂田歩きだって、彼の手にかかればなんでも運動生理学のテキストになってしまいます。

お笑い界で生み出される多くのギャグが、人間の身体構造上、作られるべくして作られたギャグだということです。

まさに、彼は体の翻訳者なんです。

このきっかけを更なるステップアップにして進化した落合陽のピッチングを完成させ、1日でも早くメジャーのマウンドで彼に最高の恩返しをしたいと思っています。

ここに書いたことは悪までも独学で学び、教えていただいた知識を自分なりに解釈し、理解したものです。

PNFに興味がある方は、ぜひ勉強してみてください!

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2008年3月22日 (土)

Brothers

Dscn8842 「類は友を呼ぶ」そんな言葉がぴったりあてはまる仲間が、たくさんできました。

彼らは、みなアメリカへの挑戦を志している若者で、もちろんその手段は“野球”です。

つい最近までひとり壁あてにあけくれていたことを考えれば、今はとても幸せなときを過ごしています。

当初は、後輩といっしょに練習すると意識が低くなると心配されていましたが、後輩とはいえライバルです。

大きな可能性を秘めた彼らと練習すると自分自身気が引き締まりますし、もちろん彼らに負けることや妥協することは許されず、彼らを引き離す思いでかつてないほど走り込んでいます。

彼らにはとても感謝していますし、こんなぼくでも慕ってくれる人がいればぼくも最大限お返ししたいと思っています。

それでは、彼らを紹介します。

左から、黒瀬くん、相田くん、佐々木くん、町田くんです。みんなピッチャーです。

黒瀬くんは、神奈川の公立高校を中退し、アメリカの高校に2年間通いました。サブマリン投法から繰り出すシンカーはすごい落差です。

相田くんは、町田くんとともに新潟のスポーツ専門学校を卒業したピッチャーです。今日は、ぼくたちと一緒に練習するためにわざわざ新潟から来てくれました。

佐々木くんは、北海道枝幸町から最近上京した枝幸の星です。浦和に住みながら、週に3回、2時間半かけて練習に参加しています。

町田くんは、相模原市出身で、卒業後はアメリカの大学へ進学を目指して日々ぼくと練習しています。日ごろはおとなしいのに、ダッシュすると人が変わります。

彼らに共通しているのは、日本のエリートコースをとっくにはずれたにも関わらずそれでも野球が好きで、野球をやり続けるために必死で自分の居場所を探そうとしていることです。

デブやらガリガリやら、マウンド経験ゼロやら変わり者やらで、日本で野球を続けようと思っても到底見向きもされないような連中ばかりです。

ぼくも、この挑戦を始めたころはまったく同じ境遇でした。でも、ぼくがここまで成長できたということは、少なくともその可能性はゼロではないということです。

やり続けていれば、きっと良いことがある。彼らにもそのことを伝えたいと思います。

野球が大好きな若者へ、ぼくたちと一緒に夢を叶えましょう!

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2008年3月10日 (月)

Who`s Nuts

9073e8e81 いっさい野球とは関係ありませんが、今日はぼくの中でフットボール映画3部作が完結したので、みなさんにもお勧めしたいと思い書きました。

きのうの高橋尚子選手の走りのように、ぼくもみんなに“あきらめなければ夢は叶う”ということを証明したいと日々思っていますが、それには並々ならぬ努力が必要だということもまた理解しています。

そんな中で、世界にはまだまだもっとすごい夢を叶えてしまった人たちがいます。

まずは、「Remember The Titans」

1970年代の人種差別絶頂の時代に黒人と白人の混合フットボールチームをつくり、州のハイスクールチャンピオンシップまで上りつめてしまう奇跡のストーリー。

次は、「Rudy」

全米でもっとも人気のあるノートルダム大学のフットボールチームに憧れながら、小柄な体格と貧しい生活のせいで入学を拒否されてしまう青年の奇跡のストーリー。

最後は、今日見て完結した「Invincible」

30歳をすぎて職を失い、妻にも逃げられ借金生活を送る地元のバーテンダーがNFLイーグルスのトライアウトを受け、夢を追いかける奇跡のストーリー。

彼らに共通しているのは、生まれつきの大きな才能も恵まれた体格もなく挫折を繰り返し、一度はその夢をあきらめたことです。

でも、ぼくも、みなさんも、みんなよく分かっていると思いますが、夢はそう簡単にあきらめられるものではありません。

たとえ大人になって現実と向き合う生活が続いても、仮にその気持ちを押し隠せたとしても、心の奥底にある自分の夢を完全に消し去ることのできる人間はいません。

それが、現実の困難に立ち向かうぼくたちのエネルギーなんですから。

先日、インタビューで「なぜ、そんな辛い目に会ってまでアメリカで野球をするんですか?」と聞かれました。

確かに、日本で野球を続ける環境がなくなったとか、根性野球に嫌気が差したとか、子供たちに自分の無謀な挑戦を見て勇気をもってもらいたいとかいろいろ理由はあります。

でも、そんな言い訳はなしにして、正直何のために挑戦するかと言えば、それは夢があるからです。子どもの頃に描いた絶対に叶えたい夢があるからです。

この映画の何がすごいって、この3部作すべてが実話なんです。実話を基にした本当のミラクルストーリーなんです!

ぼくのように才能や体格、チャンスに恵まれない人間には、才能や体格を超越する技術と個性、チャンスを掴む情熱と努力、そして“奇跡”が必要なんです。

誰もが負けだと確信しても、誰もが無謀な挑戦だとバカにしても、自分を信じて突き進めば奇跡が起こるかもしれない‥、そう思わせてくれるすばらしい映画がこの3部作です。

同じ気持ちを共有するみなさんであれば感動すること間違いなし!暇な時間にちょっと見てみてはいかがですか!?

☆☆

写真は、先日一緒に練習した仲間たちです。なかば強引に撮影させられたので、撮影者のブログから無断で転載しました。

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2008年3月 6日 (木)

Take it easy

Dscn1852 先日から何度もお伝えしているとおり、今ぼくの肩は絶不調です。

これはこれで、今まで目を背けてきた課題を克服する良い機会だと思い前向きにとらえ日々練習に励んでいますが、先々週あたりから投げ方を微妙に調整したせいか首が痛くなり、今週末には腰近くの背筋を痛めてしまいついに動けなくなってしまいました‥。

ここに来て3日間の休養です。久々の休養だったので、ゆっくりDVDを見たり、かかりつけの接骨院で見てもらったり、トレーナーにストレッチをしてもらったりして明日からまた練習が再開できそうです。

こんなにみっともないお話ししかできないことは本当に情けないことなのですが、ここまでリズムが悪くなると、正直自分が悪循環のど真ん中にいることも忘れてしまうぐらいのん気に日々過ごしています。

もちろん、マイナーのシーズンインも近づいており、トライアウトはもうすぐ真近に迫っています。焦らず急ピッチに調整を進めなければいけないのに、焦る気力もありません。

最近、ふと思ったのですが、ケガをすることってもしかしたら精神的な原因が大きく影響しているのかもしれません。

最近のぼくは、肩の痛みの原因を探るべく、筋力が足りないだの、ピッチングフォームが悪いだの、トレーニング方法が間違っているだの、外的な要素ばかりに目を向け医学書を読みあさってまで原因をつきとめようとしていました。

もちろん、多くの方々にアドバイスをもらいたくさんのきっかけを頂きましたが、そこからは自分自身の仕事です。

本当にみなさん愛情たっぷりの助言をしてくれますが、これでもかってぐらい意見が食い違います。職業、経歴、経験、信念を充分兼ねそろえた人物は豊かな表現方法を持っていますから、食い違っていると聞こえること自体ぼくだけなのかもしれません。

そうやってまた考え込んで迷路に迷い込む前に、接骨院の先生に言われました。「野球を始めたころのように、思うがままにボールを投げてみな!それが以外に、一番の解決策かもしれないよ。」

確かに、そうかもしれません。筋力トレーニングも、フォームチェックも、チューブトレーニングも、メンタルトレーニングも、栄養コントロールも、何にもしなくたって子供たちは元気に毎日ボールをおもいきり投げられるんですもんね!

昨シーズンの終わりに打ち込まれて帰国したせいで、ものすごく高いモチベーションとともにオフシーズンを突っ走ってきました。

そんなときこそゆっくりと、息抜きしながら山を登るのも大事なことかもしれません。タイムリミットに追われる毎日のなかではなかなか勇気がいることではありますが、そういった余裕もまた着実に足を進める大きな鍵になるのかなと感じています。

もちろん、日が暮れないうちに‥‥。

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