Better safe than sorry
野球漬けの毎日を送るのも悪くはないけど、たまには違う世界に浸ることも必要である。
一見して直接結び付かないように思えることも、実際に足を運んでその場の空気に触れてみると、なんだか他人事とは思えない共通の感情が湧いてくる気がした。
そう思って、今週の火曜日に、日本スーパーバンタム級タイトルマッチ「芹江匡晋×長井祐太」のボクシングマッチを初めて観戦しました。
試合会場につながる通路の脇に、今週末の王者対決を知らせる知人のポスターを発見し、脚光を浴びる彼の姿に改めて尊敬の念と負けられない気持ちを感じました。
試合が始まると、そのスピードとパワーに圧倒されましたが、それよりもぼくはアクシデントの出血でドクターストップをかけられたファイターの涙に相通じるものを感じました。
別に、あと一歩で勝てそうな試合を落としたとか大きな世界タイトルがかかっていたとかではないのに、悔しがり方が半端じゃなかったんです。
たしかに、殴られても殴られても倒れないボクシングの試合は他のスポーツに比べてタフな面が強いけど、それよりもその試合に至る過程での“準備”に並々ならぬ努力を感じました。
今思うと、リングの上で涙を流すファイターって意外に多いような気がします。
大の大人が、ましてや格闘技の世界に身をおく頑強な男達が涙を流すというのは、相当な準備を経てリングに上がっているんだろうと想像できます。
日本の古いことわざに、「夕焼けに鎌を磨け」という言葉があるそうです。
何事も行きあたりばったりではだめ。準備が肝心という意味ですね。
ところで、今回こういうすばらしい刺激的な経験ができたのも、日本ボクシングコミッションドクターを務める「高橋浩一」先生からのご招待があったからなんです。
病院以外でドクターさんのお仕事を間近に見てお話を聞かせてもらい、とても貴重な時間を頂きました。
また、この初めてのボクシング観戦で、その日最後のタイトルマッチで試合を決めたのが、チャンピオンの一打であり高橋先生のドクターストップであったところに何だか運命的なものを感じました。
テレビや雑誌で脚光を浴びるチャンピオンの姿も悪くはないけど、やはり身近な、お互いを信頼し刺激し合える“仲間”の活躍が何よりも刺激的で励みになります。
そういった意味で、ぼくはその場に立ち会えたことが非常にうれしく思いました。
ありがとうございました。
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