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2011年11月26日 (土)

He took up

Cimg5051_400 最近、海外の野球に挑戦する若者をコーディネートする企業や団体、個人が非常に多くなりました。

ぼくが初めてひとりで海を渡ったときはそのような概念すらなく、何の疑いもなく自ら航空券の手配やトライアウトの参加登録をしましたから、それにくらべ今の状況は非常に恵まれています。

手軽に、お金さえあれば海外の野球に挑戦できるようになり、多くのチャンスが与えられているという意味ではとても喜ばしいことだと思います。

ぼく自身は、非常に不器用な人間で、ふたつのことを同時にするのがとても苦手なので、現役選手でありながら他人のコーディネートをすることには慎重な考えを持っています。

一方のことに集中すると一方のことがおろそかになる。

たとえば、音楽を聞きながら本を読む。たとえば、テレビを見ながらメールを打つ。みなさんはこんなことが上手にできますか?

両方にそこそこにということができず、どちらかを捨ててでもどちらかに全力を注ぎたいという気持ちになってしまいます。

両方に全力でということができれば、我が“三流道”はとっくに一流道に変わっているはずです。

そんな中で、先日Y'sアカデミーにリーグ公認コーディネーターから連絡があり、来年フロリダに新しくできるウィンター・リーグにY's-Kidsを優先的に紹介してもらう契約を交わしました。

ウィンター・リーグとは、一年中温暖な気候の土地を利用して、春と夏に行われるレギュラーシーズンに向けた練習場所やトライアウト会場として利用される短期間のリーグのことです。

プロ契約を目指す現役選手にとっては非常に有意義な場所で、最近では海外でプロを目指す日本人の登竜門的なイベントにもなっています。

ぼく自身の力の及ばぬところは素直にお任せし、業務委託というかたちでY's-Kidsたちのチャンスが広がれば、ぼく自身としても喜ばしいことだと考えています。

これからもさらなるサービスの拡大に努め、Y'sアカデミーから新たなチャンスを掴む選手が出ることを心から祈っています。

ただ、その前に、はやく自分の肩を治せという声がどこからともなく聞こえてくるような気もします。

【フロリダ・ウィンターリーグ公式ウェブサイト】URL:http://fwleague.jimdo.com/

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2011年11月20日 (日)

Sending Off

Dscn8858_400 訪問型のインストラクターをしていると、雨が止んだから来てほしい、学校からまだ帰らない、兄弟のお迎えがあるからすぐに来てほしいなど、お客様の都合に合わせた柔軟な対応が求められます。

通常、施設などで行うスクールは、曜日と時間が店側によって決められ、子どもたちは他の習い事や遊びの予定を調整しスクール側に合わせなければならないというデメリットがあります。

一方、訪問型のレッスンは、お客様にとってもっとも都合の良い時間をレッスン時間にできるという意味で非常にメリットが大きいものになります。

これまで、地元海老名市を本拠地とする中で、どうしても希望に添えない時間的限界、距離的限界があり、レッスンをお断りせざるを得ない状況が多々ありました。

また、通常レッスンを開催できるのは、子どもたちが学校から帰ってきて夕方暗くなるまでの限られた時間しかなく、移動を考慮すると1日1人というのが実際のところでした。

『呼んで頂ければどこへでも行く』、これが“Y'sアカデミー”が掲げた当初のスローガンです。

子どものやる気に応えたい、保護者の期待に応えたいという思いから、自分にできることはなんでもやろうと可能な限り子どもたちの待つ公園へ足を運んできました。

しかし、先日、不安定な天候によるレッスン開始の判断を誤り、その期待に応えられず生徒をがっかりさせてしまったことがありました。

そこで、意を決して、東京都渋谷区に“Y'sアカデミー・ベースボール”のオフィスを借りることになりました。

時間にすると約1/3以下の迅速な対応が可能となり、また距離的にむずかしかった北関東エリアへの出向も可能となり、より子どもたちの声に応えられるようになりました。

また、お客様が負担する交通費も大幅なコストカットが期待でき、より手軽にレッスンが受けられる環境づくりを目指すことができます。

今後は、渋谷区の新オフィスより、改めて『呼んで頂ければどこへでも行く』をスローガンに、子どもたちと共にたくさんの時間を共有して行きたいと思います。

今後とも、“Y'sアカデミー”をよろしくお願い致します。

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2011年11月11日 (金)

Wild Boyz

Dsc07420_400 11月に入りまして、少しリハビリメニューの改良を行いましたので、その報告をさせて頂きます。

これまで継続して行ってきたストレッチは、負荷をそれぞれ500g上げ、2,5kg~3,0kgの間で筋肉を伸展させています。

また、ダイナミックのエクササイズは、負荷を掛けずに行っていたものからそれぞれ負荷を1kgとし、野生の動きの中に負荷を加えることでより自然で実戦に則した筋力アップを狙っています。

それから、シャドーピッチングも1日間隔や2日投げて中1日の間隔で積極的に行っています。

前回の突発的アクシデントで痛みが再発したことと負荷を掛けてダイナミックエクササイズを行ったことによる副作用との因果関係は明らかではありませんが、少なくともダイナミックだけに頼ってしまったことの反省点は真摯に受け止めなければならないと感じています。

今回は、ダイナミックに負荷を加えながらそれと同じ回数のストレッチを行い、さらにシャドーピッチングを行うことで実戦に則したストレッチ効果を与え、アップした筋力に投球動作での仕事を記憶させ、本格的に実際のボールを投げ始めたときに体が拒絶反応を起こさないよう万全の態勢を整えています。

もちろん、走り込みや体幹のトレーニングにも負荷を加え、とにかく自然な動きの中に負荷を加えることで野性的な体力アップを目指します。

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2011年11月 2日 (水)

KEJIME

Cimg4003_400 今回は、野球とは直接関係のないことではありますが、2005年に海を渡ってからずっとみなさまにご迷惑とご心配の声を頂いてきたので、ここにご報告させて頂きます。

2005年~2009年まで、ぼくは秋と冬に大学に在籍し、春と夏に海を渡るというかたちで文武両道の道を歩んできました。

通年授業の中で前期を休学し、後期の授業を2単位ずつ取ることで卒業に必要な132単位を取得しようとする地道な挑戦でした。

しかし、そこには休学の手続きと学費の納入という大きな障害があります。

母校青山学院大学には休学の厳しい規定があり、授業料年額3/4相当額および諸費用を納めなければこれまでの習得単位を留保してもらうことができません。

また、在籍は最長で8年間、1学期の休学は合計で4期しかできず、ぼくはそのうち7年間在籍し3期の休学をしました。

文字通りもう後がない状況の中で、親に学費を借り、関係者の方々に仕事の面倒を見てもらい、費用を免除して頂くなどして多大なご迷惑をお掛けしました。

ただ、今回手術を受けたことでリハビリ生活が予想以上に長くなり、結果的に幸か不幸かたくさんの仕事にチャレンジすることができました。

野球の家庭教師にはじまり、縄跳びや鉄棒のインストラクター、CMやPVの撮影、アンケート調査や工場の仕分け作業などなど、時間と体力の許す限りなんでもやりました。

そして、このたび晴れて、その挑戦に費やした費用をすべて返済することができました!

車1台分は優に数えられるでしょうか?30歳を目前にして、ギリギリなんとか滑り込みで、悲願の独立を勝ち取りました。

また、それと同時に、国内外を問わず常にひとり孤独な挑戦が幕を開けます。

安定した収入は限りなくゼロに近く、いつ職を失い、いつ家を失うかもわからない状況の中で、大きなリスクをともなうことは容易に想像できます。

しかし、今回の決断はやはり“KEJIME”です。

マイナーリーグの世界では、貧困に苦しみ、帰るあてもなく、命からがら亡命してくる選手たちが山ほどしのぎを削る世界です。

それに比べれば、自分はなんて恵まれた幸せ者なんだろうと感謝すると同時に、常にそのハングリー精神のしのぎ合いともいえる究極の勝負に力の差を感じてきました。

その意味も込めて、今回“KEJIME”をつけることでさらに自分自身にプレッシャーをかけ、頼るあてのない状況の中で彼らにも勝るとも劣らない貧困の世界へ足を踏み入れてみようと決めました。

もしかして、将来、どこかの河川敷で、段ボールの中からみなさんとお会いすることになるかもしれません。

もしかして、将来、どこかのチャンネルで、スクリーンの中からみなさんとお会いすることになるかもしれません。

どちらに転ぶかわからない、どれだけ強くなれるかわからない、だから人生捨てたもんじゃない。

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