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2011年12月 7日 (水)

Substitutes For 51

Cimg1885_400 ちょうど一年前の冬、小雪がぱらつくビル群の一角でひとつのCM撮影が行われていました。

この撮影でぼくが担当した役柄が“スタンドイン”という仕事です。役柄といっても、今回はCMに登場するわけではありません。

スタンドインとは、当日現場がスムーズに進行するために事前に演技者の立ち位置や証明の具合を確認し、ロケに出て合成用の撮影などを担当する“ダミー”のような存在です。

ぼくは、この撮影でイチロー選手のスタンドインをさせてもらい、イチロー選手と同じ空間で同じ空気に触れさせてもらいました。

通常、CMなどに出演する場合、出演者は控室が用意され本番のときのみスタジオに入るのが基本です。

しかし、スタンドインはその演技者がスポットライトを浴びる寸前まで同じライトを代わりに浴びるのが仕事ですから、常に演技者の横に立ちその一挙手一投足を垣間見ることができます。

ぼくはその仕事が決まったとき、イチロー選手がどんなプレーをするのか、どんな立ち振る舞いをするのか、表情や仕草だったりのすべてを吸収してやろうと思いました。

実際のフィールドではないけれど、逆に実際のフィールドではないからこそ、ぼくにしか見れない特別な何かがあるのではないかと思いました。

もしかすると、傍から見ればストーカーのように映ったかもしれません。または、存在自体がありえないゴーストのような役割とも言うことができます。

しかし、どの現場に行っても必ずスタンドインという人がいて、みんな上を目指し、恵まれない環境の中で、いつか自分があのライトを浴びるんだという強い気持ちで自らの役割りに徹しています。

ぼくにとっては、その相手がイチロー選手であったという事実。この世の中に意味のないことなんてないとぼくは信じています。

SMBC日興証券の新CM、世界のイチローだからこそできるカッコいいCM、『世界が動く』篇をどうぞお楽しみください。

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